武井神社 「御柱祭行列図」
●制作経緯
2010年に行われた武井神社の御柱祭行列を描いた大絵馬を奉納しようと、長野市武井神社・氏子町の枠を超えて市民有志が絵馬プロジェクトを始動。
約半年間にわたる制作の末、平成の絵馬が誕生した。
2011年12月30日 奉納(長野県長野市)
●武井神社の大絵馬
長野市中心部では、武井神社、湯福神社、水内大社、妻科神社の順番で、4社が7年ごとに交代で御柱祭を行っています。
とりわけ武井神社の御柱祭行列の様子は、これまでに奉納された3面の大絵馬に克明に描かれています。いずれも畳2枚分ほどの大きさに描かれていて、当時の町の様子や風俗ばかりか、参加している人々の会話や息づかいまで伝わってくるようです。また描いた絵師の思いや心意気も感じることができます。
江戸、大正、昭和と引き継がれてきた絵馬に、このたび市民の願いがこもった平成の絵馬が加わることは、門前町の歴史にとってもこの上なく貴重なことです。
●引き継がれてきた絵馬
【 江戸の絵馬 】
善光寺門前町では初めて御柱祭が行われた万延元年(1860)の行列。参加は12町村、総勢500名。この13年前、善光寺地震で消失した拝殿が4日前に完成し、喜びにあふれた御柱祭。
【 大正の絵馬 】
中央通りが拡張され、街並みが整備された後の大正15年(1926)の行列。参加は16町、約500名。金砂子のすやり霞に包まれた、大正ロマンあふれる御柱祭。
【 昭和の絵馬 】
大正15年以来61年ぶりに行われた昭和61年(1986)の御柱祭。参加者は20町、総勢529名。長野氏がオリンピック招致に動き出したころ。行列の区切りはビルで、大きな開発前の御柱祭。